「なげる〜んを使ったトレーニングが投球動作に及ぼす影響」
川上 貢、渡邊 正和 (福岡大学スポーツ科学部)
被験者には「なげるーん」を用いたトレーニングを約3ヵ月間(2010年1月13日〜4月20日)実施してもらった。「なげるーん」とは、低負荷(長さ50cm、重さ120g:先端部の負荷は2g・5g・10g)のスティック(棒)であり、今任はこのスティックを使うことによって野球選手(投手、野手含)に必要な「加速運動動作を身に付けることができる」と提唱している。。今回行ったトレーニング方法、日程を示す。
なお、本論文ではそのトレーニング方法、日程の是非については吟味しないこととする。
(基本練習1)
なげるーん10gで30回両足は肩幅よりやや広く構える。その際に軸足となる足は(右投げの場合は右足)投げる方向に対して90の向きに、そしてステップ足は(右投げの場合は左足)投げる方向に対してつま先が45°開いた角度で構える。
両肩と両肘は地面と平行にし、投げる手の手首は下に下げる。
この形から投球方向へ投げ出す。この時に両足の拇指球で回るようにする。
投げた後は両足のつま先が投球方向に向いた状態になるようにする。
(基本練習2)
なげるーん5gで30回スタート姿勢は基本練習1と同様にする。スローを行うときに体重を軸足からステップ足へ完全に移動させるように意識する。
投げた後は軸足がステップ足の横に来るように身体を回旋させる。
(応用練習)
なげるーん2gで40回セットポジションでのスタート姿勢となる。ステップ足を上げてから投球方向へ踏み出していく。この時にセットした両手(グラブの手と投げる手)が必ず投球板の上で分かれるようにする。
また、ステップ足を上げてから下ろすまで身体が投球方向へと向かわないように注意する。
その後の動きは基本練習2と同様に行う。
1週間の練習メニュー (2010年1月13日〜4月20日の期間) | |
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曜日 | 練習メニュー |
日 | 休養日 |
月 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |
火 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |
水 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |
木 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |
金 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |
土 | 基本練習1+基本練習2+応用練習…1 クール(100 回) |